鶏むね肉をたべると疲れがとれる!そのワケとは?



イミダペプチドとは

 

 

疲労対策として注目されるようになった鶏のむね肉ですが、そこに含まれる「イミダペプチド」が大きなポイントになっています。

 

日常的に食べている、言ってみれば「ただの鶏の胸肉」が疲労を抑制する効果があると聞くと、驚かれる人も多いでしょう。前述の通り、鶏の胸肉効果が注目されるきっかけとなったのは、実際の渡り鳥の行動でした。

 

例えばアラスカ西部の北極圏で繁殖するオオソリハシシギは、寒い時期になると、オーストラリアやニュージーランド方面に渡って冬を越すのですが、彼らが飛ぶ距離はなんと約1万1千キロなのです。この1万1千キロの距離を休まずに飛ぶのですから驚きです。

 

そこに注目したわけで、彼らの胸肉の中にある成分「イミダペプチド」が確認できたのです。イミダペプチドは、魚類や鳥類を含めた動物の筋肉に含まれ、特に渡り鳥の羽を動かす筋肉、常に泳ぎ続けているマグロの尾びれなどに多く含まれている成分です。

 

マグロの場合、泳ぎ続けていないと死んでしまう構造の魚として有名ですが、マグロがずっと泳いでいられるのは、このイミダペプチドの成分のためだということがわかってきたのです。

 

実験が3つ行われたようです。
それは
①「パフォーマンスの低下が抑えられるか」
②「疲労感が軽減されるか」
③「細胞の損傷や酸化を抑えることができるか」

 

という項目で、実験では、イミダペプチドを摂取したグループと、摂取しないグループに分けて、自転車を数時間こいでもらって、その疲労レベルの状況を調べたのです。これではっきりとイミダペプチドに疲労対策を期待できることが証明できたのです。

 

イミダペプチドは、あらゆる抗疲労成分の中において現在の「本命」とされる抗疲労成分だとされています。抗疲労効果が現れるイミダペプチド摂取量は200mgといわれており、そのためには鶏むね肉を1日100g、2週間継続することが必要で、それで疲労回復効果が現れてくるようです。

 

疲れが取れないときや繁忙期で休めないときは、この鶏むね肉で疲労対策しましょう。イミダペプチドは熱に強いので、調理の際に変質しにくく、料理のレパートリーも充分楽しめますよ。